恋 小池真理子著

ものすごい読みごたえのある作品だった。すげーおもしろい。ずっと秘密にされていた内容は、正直「なんだよ、こんなことか」と思ってしまったのだけれども。それでも、全てのキャラが全部ちゃんと立ってて、めちゃくちゃおもしろかった。
ふうちゃんと雛子。あたしはどっちかっていうと雛子に共感するんだけど。ふうちゃんの心理描写を読んでいて、こんなふうに考える人がいるのか、と感動した。どこをどうよんでも、フィクションなんだけどノンフィクションみたいで。すごいリアルで楽しかった。どんくさい小説だと、そういう行動をする人は、ここではこんなことは云わないよ、絶対。なんて思うことがあるんだけれども。これに限っては、そんなことこれっぽっちも思わなかった。すごいよくできてる。小池真理子の脳みそはどうなってるんだろう。
これはまたいつか読み返したい作品だ。
慎太郎みたいな男、いるいる。大久保みたいな男も、いるいる。どっちとも恋愛はしたくないな。うっとうしい。
すごいいろんなことを考えた作品だった。でも、ここには書けない。人格を疑われてしまう。