十二国記 わかちゃん、ついにハマる

3日ぶりに家に帰ると、わかが起きてきてもじもじしている。気持ち悪いので無視していると「見ちゃった」と照れて笑った。何を? と思い訝しんでいると「漫画読んだら続きが気になって、DVDも一気に見ちゃった」と。
あー、見たのか、ついに。うっはっは。おもしろかったやろー。
実はここ数年私がどっぷりハマっている小説がアニメ化され、そのフィルムコミックまで発売された。当然、私のささやかなマニア根性がじっとしていない。全部揃えた。小説11冊、アニメコミック14冊、DVDはブートレックだけど6枚。わかはそのアニメと漫画に目を通してハマってしまったらしい。
十二国記。別に文学的にすばらしいって訳ではない。ただ、ロジックが完成されていて、人物の書き分けがとてもつもなくうまいのだ、小野不由美。アニメーションを小説に変換できる脳を持った人だと思う。なので、小説を読んでいてもアニメを字で追ってるような気分になる。好きなシーンは何度でも見てしまうし、何度も読んでしまう。
「黒麒麟は、どうなるん?」
矢継ぎ早に飛んでくる質問に「云うたら怒るくせに」と鼻で笑い、「黒麒麟がどうなるかは、この本に載ってる」と小説を渡した。座り込んでいきなり読み始めた。30分ほど経過して「今どこらへんまで読んだ? きゃああああああってとこ?」。「え、きゃあああああってなんの?」。わかはばかだ。しばらくして「あああっ。ガシって切られた。角切られた!」と。「おりえちゃん、リサイはどうなるん?」。
「最後? 死ぬよ」
「うわ、聞きたくなかった・・・」
自分で尋ねておいて、これですよ。どうよ、この態度。でも死なないんだけどね。
わかが十二国記にハマったので、私はそろそろ卒業。今私は夏目漱石にボコハマリしているので、十二国記はちょっと休憩。
しかし、わかの反応はおもしろい。
明日顔を合わせたら、きっと読み終わってて云うんだ。
「リサイ、死んでないやんか! で、この続きはどうなんの?」
残念だが、その続きは、ない。私も読みたい。タイのその後。