いろいろな人がいるのですねぇ


最近また、いろーーーーーんな人の愚痴や相談を聞いている。
今日は「わたしとオリエさんって、すごい似てるんですよね」という、いつもの例のああいうタイプの女の子の話を2時間たっぷり聞いてきた。
似てると云っても、あたしは彼女に自分のことなんて何も話したことないんだけどなぁ。誰かにいろいろ聞いたみたいだ。誰だ余計なこと吹き込んだのは。
黙って聞いていたのだけれど、途中でおもわず声に出して呟いていたらしい。「ほぉ、母性の不在のパターンなんかぁ」。ハッと気付いて顔をあげたら「母性の不在ってなんですか?」と。気にしなくて良いよと云っても食い下がる。「お母さんの愛情に飢えてるねんなーって感じただけ。お母さんに愛されてなかったって感じてる人に多いタイプやなっておもったから」。「ああ!そうなんです。母親がね」と今度はお母さんの話に突入。彼女はあたしに話を聞かせて「ほら、わたしってすごいでしょ?」ってのをアピールしたいだけだ。
とってもありきたりの自意識過剰目立ちたがりわたしはちょっと他人と違うのよ、タイプ。
恐ろしく典型的なパターンに見事にハマっているため新しい発見なんて一つもない。途中からオリエの忍耐力鍛練になっていた。
なんだったか忘れてしまったけれど、彼女が突然質問をぶつけてきた。その質問でふとおもいだした。先日来たメール。「殺す殺す殺す」と文字数をカウントしたら2000文字あったので、ちょうど一千個の「殺す」が書いてあるメール。とくに珍しいことでもないのですっかり忘れていた。来た日にはさすがに凹んだけれども。
「ああ、わたしのとこにもしょちゅう来ますよ、一万個くらい書いてあるやつ」そう云って彼女は携帯電話を見る仕種をした。携帯で一万個?二万文字? すげー。
しかも携帯、DoCoMoやし!!
小学生が百千億円持ってるねんで! というようなハッタリ。それを云ってるのは25歳の女性。笑うに笑えない。「そういうやつは無視するんですけどね」ふふんと鼻で笑う彼女を見ていて、可哀相になる。「オリエさんは、そういうので凹むんですね〜」勝ち誇ったような表情が、さらに可哀相で何も云う気になれなかった。君が今おもってることで凹んでいるのではないのだけれど。きっとそれを云っても理解できないとおもうよ。心の中で呟いて、とりあえず疲れた顔でにっこり微笑んでおいた。

それにしても、みんないろんなこと考えて生きてるんだね。

自分の考え方や理想と、実際の行動には多かれ少なかれ、必ずギャップが存在するもんだ。あたしは、その「実際の行動」ってのをきちんと自覚した上で理想を語る人間は許せるんだけど。無意識に自分にも暗示をかけてるやつは気持ち悪い。自分の不幸話をネタだと自覚できていない人や、できもしないことを普段の自分はこんなんなんです、と得意気に話す人が気持ち悪い。

もう良い大人なんだから。そろそろ現実を見つめる勇気を持とうよ。
自分勝手でも自己愛過剰でも、なんでも良いんだよ。それを自分に対して誤魔化してさえいなければ。

疲れる人が増えてきたんで、ここらへんでリセットしないとな。