恐怖の寿命
ひそかに、本当にひそかに、最近恐ろしく感じていることがある。
あたし、もしかしたら、すごい長生きするんじゃないだろうか。
90歳くらいまで生きちゃうような気がしてならない。
キヨコに思い切って聞いてみた。
「あのさ、あたしってぶっちゃけ何歳まで生きるとおもう?」
「ん? おりえちゃん? んー、100くらいまで生きるんちゃう?」
「え゛。マジで? あたし、もう本当に生きてるのしんどいねんけど。そんなに生きてないとあかんの?」
「あんたは背負ってるものが多すぎるから。しゃあないわ」
「ちょっと待って。んじゃ、おりえのお葬式は、誰がしてくれんの?」
「お葬式? ああ、わたし」
って、おまえ何歳まで生きる気やねん!!!!
キヨコ、現在62歳、3姉妹の母。唯一売れ残ってる3女のおりえを送り出すまでは死ねないって、送り出すの意味を、3女のおりえちゃんはずっと勘違いしていましたよお母さん。
明日は姉ちゃんの入学式。
楽しみだ。