Nさんお誕生日

日付が変わってすぐにメールを入れておいたら、電話がかかってきた。寝入っていたところにかかってきた電話なので目が冴えてしまった。
「メール、ありがとう。俺誕生日やったんやなぁ」
「そうですよ。おめでとうございます! あれ、読んでもらえましたか? 次、書き始めて良いですか?」
あまりに会うタイミングがズレるので、ポストに粗筋を放り込んでおいたのだ。
「読んだよ。気になったことがいくつか。まず、山がありすぎる。主人公のキャラはしっかりしたから問題ないが、書き起こして60枚になるのなら、あれはドラマがありすぎて読んでいて疲れるんじゃないかな、と思ったよ。細かいことは訂正してまた渡すから」
なるほどなぁと思い、自分で渡した後に変更した部分を伝えると
「ほほー。それで良いんちゃうか。とりあえず、明日は名古屋やから、明後日帰って来たらまた見せてくれ」
「はーい。あ、Nさん何歳になったんですか?」
「55」
「おおー、いけいけゴーゴーですねぇ。しかも足したら10だし。あはは。インケツや!」
「なんで足すねん。ほんまにおまえは訳わからんやっちゃのぉ」
ということで電話終了。明日は名古屋に出張してそのまま津に行くそうです。明後日帰って来たら時間を作ってくれるらしい。
武者小路実篤読んだんですけど。すっごいつまらなかったんですよ。何が評価されてるんですか、これ」
「あっはっは。良いよ、つまらないって感じたのならそれで。安心しろ、俺にもあれはつまらんから」
ああ、なんだ。またあたしがマイノリティだったのかと思った。かずくんに勧めてもらった本を一通り買ったので、またこれから読もうと思う。
かずくん、ありがとう。あと、こないだの日記のジャズのやつ、ちょっと拝借するよ。勝手に。著作権料は笑顔で支払うからよろしくぅっ!