備忘録

ここんとこ、自分の立ち位置を見失っていた。
先日、わかと遅くまで話し込んで。彼女とあたしの違いを二人で笑いあった。そんな中で、私が今まで誰にも話したことのなかったことを、一つわかに云ってみた。できるだけ、滑稽に。できるだけ、同情を誘わないように。
「そんなん、悲しすぎるわ」
呟いたわかは、袖で何度も涙を拭って、目を真っ赤にしていた。
私は、おりえの芯にあるものを見てみたいねん。あんたがずっとひた隠しにしてるものが。嘘まみれの鎧はもうええねん。全部分かるねんから。
わかは最近、よく云う。その、隠してる部分に、少しだけ触れた話だった。
わたしの中で、何かが少しずつ溶けていく。溶けて流れるのではなく、浄化されて溜まっていく。最近、枯渇していた何かが、やっと底の方に溜まってきた。これが溢れてくるまで溜めなきゃ。自分が潤ってないのに、人には注げない。
わかちゃん、ありがとう。