小さい頃に見た空と
今、見上げる空は
同じ距離で同じ色なのに
違うものを与えてくれる。
雲が目に分かる速度で流れ
川面には魚が白い腹を見せながら跳ね
私は、煙草の煙をゆっくりはきだしながら西からやってきた新幹線の音を体に感じて火を揉み消す。
ゆっくり立ち上がり、空を見上げると
もう雲はあんなところまで流れて。