ほんの少し浮上

自転車を買いに行こう。お布団を買おう。全部揃えて自己満足に浸ろう。自己満足は、自分を維持するのにすごく大切。
しなければならないことが終わって。次のことを始める時間の余裕がやっとできたから。違う空気がまた吸える。同じ空気ばかり吸っていると、ダメになる。景色は変わっていかないと、飽きて疲れてイヤになる。
いつも、驚いていたい。とにかく、びっくりして、びっくりさせたい。私にとって「びっくり」ってのは重要なキーワードだ。かずくんが「そうきたか」みたいなことを、いつも云ってた。私はそれを聞くたびに、すごい満足感に包まれた。でも、意図したときはあまり驚いてくれない。何も考えずに振る舞っているときほど驚いてくれる。どんなことでも良い。驚かせたって事実が、素敵だ。
驚くってのは、思いがけない出来事だったということで。それは言い方を変えれば、新鮮であるということ。新しい視野の開拓なのだ。びっくりするってのは、新鮮で違ったものが見れたってことなんだ。だから、私はびっくりさせてくれる人が好きだ。「そうきたかー」。そう思うと悔しい思いと嬉しい気持でいっぱいになる。心臓が膨らんで、肺を押し退けて肋骨がギシギシ軋む。その軋みが、気持ちいい。
まだまだ知らないことがいっぱいある。それはとても幸せなことなのだ。私が友達と呼ぶ人は、みんな私を驚かせてくれる。些細な一言であったり、突拍子もない行動であったり。イロイロあるんだけど。刺激をくれる。驚きをくれる。
とりあえず、台風の中自転車を買いに行こう。
新しい家の周りを探検しようと思う。