GOD DIVA

「どうだった?」「んっとね、針の抜けたすかすかの剣山みたいな映画だった! ジルが突出しすぎててあとがスカスカ。でも良い素材はいっぱいあった。だからスカスカの剣山!」「んー、うまいこと云うね」 国語の先生に誉められたのでOK。
かずくんとあっちゃんと3人で観に行ってきた。「フィフスエレメントとブレードランナーを足したみたいな映画だなー」と始まりくらいに思っていたら、帰り際ポスターに「フィフスエレメント、ブレードランナーの原点」みたいなことが書いてあり笑った。いやぁ、あたし見る目あるなぁ。自画自賛
かずくんの前解説通り、ストーリーは浅かった。無駄にCGが多くて、辟易する部分も多々あった。人間の微妙な表情って、CGで表現するにはやっぱり複雑すぎるんだな。足りない。悲しいときは悲しい顔。CGではそれしかできない。でも、悲しいときに、口元がふっと緩んだり、そういう小さい動きを人間の筋肉ってのは無意識にやってて、人間が演技しないとそれは出て来ない。そこが機械的で物足りなかった。まぁミュータントだとか人間だとかの差異が曖昧になってるっていう設定だからそれで良いのかもしれないけれども。人間ウォッチャーのオリエには少々物足りなかった。
そこで群を抜いていたのがジルだった。彼女のキャラが際立っていて、本当にステキ。胸が痛くなったり、嬉しくなったり、最近感情の起伏が激しすぎる私には少し大変な映画だったけれども、すごいおもしろかった。このジルを見れただけでも映画館に行った価値はあったと思う。