そして再び遺伝の話に・・・

遺伝子は自分のコピーを保存させ残していくために、その乗り物である生物を繁殖させる。つまり、人の行動というのは、遺伝子が操っていて、人間は遺伝子が存続していくために上手に生き残ろうと「させられている」のだ。と、少し唐突だが、まとめてしまう。
そして、ここからは完全に人間だけに限って話をするんだけど。遺伝子が存続するためだけに人間が生きているんだってことを考慮に入れつつ。
遺伝子のコピーがあちこちに散らばって、複製され、ときには変異しながら増殖して、みんなの体内に温存されているんだ。
人は、ごく少数の中から、今の人口まで増えた。元来同じとこから発生した遺伝子が増殖し続けて、今の人口数がある。つまり、どこかで必ず同じ遺伝子の要素を持っているのだ。目元が似てる、性格が似てる。そういうのは、どんな形で性質が表出するか分からない中で、偶然同じ要素が表面に出てきたということになる。たまたま、目元の骨格と筋肉を形成する遺伝子が同じような情報を保存していただけ。似てる人がいるのは、何もおかしくない。性格も、そうだ。性格診断とかで、パターン化できるのは、そのおかげだと思う。占いも性格診断も、すべて統計学だ。遺伝子の持つ要素が、表出して個性として出てきているだけで、そのパターンはすごい数だけれども、無数ではない。それを突き詰めて、統計を出していけば、人間の行動パターンは導き出せる。ずいぶん前に「許されざる者」の感想のところで書いたが、人には「性(さが)」がある。その性を「性質」という。人には、それぞれ性質があり、それは、生まれ持ったものだ。その性質を分析し、体系化することによって、人の行動パターンは、読める。
血液型が、顕著な例だと思う。メンデルの法則を学習したときに、血液型の遺伝を教えられた。オリエはB型だけど、姉ちゃんはO型。両親は二人ともBなので、両親は、BO型でBがアクティブだったことが分かる。姉には、BO+BOで O が出たのだ。兄弟がもっとも近い遺伝子情報を持つが、その兄弟でも、表出する性質は異なってくる。次女と私は気持ち悪いくらい似てるが、長女は全然違う。正反対の常識人でぶっ飛んだとこもあるが、恐縮するくらい正しい人だ。私と次女は「楽しいのが一番」の適当な人間。私と次女には、遺伝子情報の同じ部分の性質が表出してきたと、云える。
血液型は型が決まっているから分類しやすいが、性質は言葉を当てはめていかないといけないので、ややこしい。けれど、本質的には、性質も血液型も、同じものだと私は考えている。