タカシ、おかえり!(でもタカシにこの日記は秘密)

大学時代、好きな女の子のことで、一晩中お酒飮みながら語ってくれたことがあった。新しい曲ができたら「聞いてみて」って持ってきてくれた。「オリエは俺が大変なときに、何も云ってないのに、良いタイミングでいつも手を差し伸べてくれる。女神様みたいだ」と云って、大笑いさせてくれたこともあった。笑ったけど、笑いながら流した涙は、嬉し涙だった。オリエみたいな親友ができただけでも、大学に入った意味があった。そう云ってくれたタカシ。でも、オリエとタカシの関係で親友なら、周囲はみんな親友じゃないか、とも思った。
ギタークラフトをやるって云って、卒業するなり長野に飛んでってしまった。黙々と、自分のやりたいことを追い求める男。妥協を許さず、自己鍛練ばかりしていた。リズム感を養うんだと云って、歩き方が変になったタカシ。人に努力を見せない。評価はあとから勝手についてくる。それを、知ってたタカシ。
京都に帰ってきて、工房を作っていたらしい。何も知らなくて、昨日初めて聞いた。嬉しくて、嬉しくて。たった5年で自分で工房を持てるくらいに成長しちゃったタカシが眩しい。タカシの作ったギターに触りたい。触れて、感じたい。弾けないけど。きっと、何か感じると思う。
この日記がタカシにバレると困るんだけど。hを付けて飛んでください。是非、彼がどんなことをしているのか一人でも多くの人に見てほしいな、と思いました。彼はあまり日本語が上手じゃないのに、こんなサイト作って、しかも立派にやってるのを見て、お母さんみたいな心境で、嬉しくて涙が出ました。この5年間、長野での話を伝え聞いて、何度も私はタカシの苦節に泣いていたのです。そして、泣くたびに云われました「おまえはタカシを信用してないんか。あいつがそんなことで潰れる程度の男やと思ってんのか!」怒鳴られて、でも涙が止まらなくて。タカシは、大丈夫。あいつは、絶対に、大丈夫。魔法の呪文のはずなのに、私はタカシの苦しさを考えると、やっぱり泣いてしまったので、私は魔法を使えないんだなって知りました。だめになるなんて思ってなかった。でも、辛いだろうな、って、思ったんだ。
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タカシ、おかえり。日曜日、会いに行くよ。