神楽坂にある某出版社の会議室に、水曜日の2時に来いとメールが来ていた。
私は日程を調整し、会議室に5分前に到着した。

部屋には、空調の修理に来ている電気屋のおじさんが一人、はしごを使い作業中。
私はおじさんに挨拶し、自分のいつもの椅子に腰を下ろした。

黙々と空調をいじっているおじさん。誰も来ないのでそわそわしている私。

2時ちょうどに、痺れを切らせた私は師匠に電話。
「Nさん、今どこですか」
「おまえ、どこに居てんねん。ひまやったらこっち来いよ」
「こっちって、新宿?」
「うん。そーや。こっち来いよ。顔見せに来い」

えーーーーーーーーーっとぉ。
新宿にある師匠の会社に出向き、実は神楽坂に行っていたんだと云うと「なんでそんなとこにおってん」と不思議そうな顔。
こんなメールが来ていたものですから・・・
謙虚に携帯を差し出し、受け取ったメールを見せると

「俺、こんなメール送ってない!!」


うそつけーーーい!!
見事にシラを切られた。
50親父は頑固だ。
けれど、目上の人を立てるという教育を施されて育った私には反論する気持が湧いて来ない。

「そうですね、これ、Nさんからってなってるけど、Nさんが送ったんとちゃいますね。誰でしょうね、こんなん送ってきたん。見事に騙されたわ!!」

大笑いしやがった。まぁ、ウケたので良し。


今日は久々にゆっくり二人で話をして楽しかった。
最近、よく誉められる。私の中に言葉のストックが増えてきたんだ。
からだはピンチだけど、いい感じだよ。