脳内整理

意識しないと忘れてしまう。人が自分のことを心配しているということを。必要以上に愛されているのだということを自覚していないと、親や兄弟からの愛情さえ、忘れてしまう。
実の母でさえ、子を捨てられるのだ。赤の他人が心から愛情を注げるわけなどない。愛情を感じる瞬間は常に瞬間風速で、風はいつか、やむ。人の気持は、変わるのだ。私は、それを知ってる。
意識して生きること。やると決めたから、やる。いつ辞めてもいいのだ。あたしの人生なのだから。けれど、あたしの人生だからこそ、負けられないのだ。自分に。
あたしは勝ちたい。自分にだけは負けたくない。誰にも勝てない脆弱で孤独な生き方しかできないからこそ、自分にまで負けてしまったら、生きてる意味がないんだ。自分にさえ勝てば良い。克己心だとか、そんな高尚なもんじゃない。もっと泥まみれの、薄汚い欲望だ。
あたしのことを剥き身だという人ほど、剥き身で生きてると思う。あたしは、武装だらけだよ。重たい甲冑を着込んで平然と生きてるから、あたしはすごいんだ。
戦っていたい。逃げるが勝ちだというけれど。逃げちゃったら、負けることはないけれど、勝つこともないんだよな。
もっと、自分を愛しく感じたい。なんでこんなにどうでも良いんだろう。忘れてしまう。また、忘れてしまいそうだ。怖い。また、一人で生きてるような気になってしまいそうだ。結局は一人で生きてるんだけど。わずかでも他人と関わってしまった以上、あたしは自分に責任をとらないといけない。
朝起きて、死んでたら良いのに。楽だろうな。
腐ってると云われれば、今腐ってるんだろうな。でも、違う。限りなく、素だ。逃げて逃げて、一周したら、どうせまた戦いの場に戻ってきてしまう。何もしてないのに、疲れてどうするんだ、あたし。
でも、まだしっかりできない。
何が不満なんだろう。何が不安なんだろう。何が信用できないんだろう。何がほしいんだろう。答は、全部知ってる。まだ向き合う気力がないだけだ。向き合う。そろそろ、そういう時期なのかもしれない。