明日に向かって撃て

好きだ。ポールニューマンも、ロバートレッドフォードも色気がある。男はこうでなくっちゃ。
言葉にならない興奮ってのが、やっぱりあって。言葉がどんどん生まれていくってのは、それだけ人間の感情が起伏に富んでいて多彩だからなのだろう。この映画は、音楽に例えるなら、おっちゃんのやってるハードロック。洗練されてる訳ではない。ただひたすら茶目っ気があって活きてる感じがする。おじいちゃんになったときに、真っ赤なスポーツカーやハーレーに乗ってるのってカッコイイよね、って。そんな感じ。年いってから乗る真っ赤なスポーツカーは、車に対する愛情と、その人の茶目っ気が滲み出てる結晶だと思う。若いときにやっても厭味になるだけのモノってある。すごくほしいけれども、今持っててもカッコ悪いと思って我慢しているモノがいくつかあって。例えばブリーのタバコケースがそうなんだけど。まだヌメ革の味が私には大人な気がする。それを持てる時期が来て、持ったらこんなにステキになったよ、みたいな。そんな空気の映画。小学生がハイヒールを履いてるような背伸びはとてもカッコ悪い。
映画ってイロんな味わい方があるんだな。小説も、音楽も同じ。肌で感じて心に染みて。